令和4年2月議会 予算質疑のご報告
- 真史 倉嶋
- 8月2日
- 読了時間: 4分

―市民の安心と希望をつくる3つの柱―
令和4年度川越市一般会計予算の審議において、私は市民の皆さんの生活に直結する課題を中心に質疑を行いました。今回の質疑は、次の3つの柱を中心に進めました。
コロナ対策の徹底
財政の健全化と人材育成
アフターコロナを見据えたまちづくり
それぞれの柱ごとに、市民生活への影響や市の今後の方針を整理してご報告します。
1.コロナ対策の徹底と市民生活の下支え
ワクチン未接種者も取り残さない体制
新型コロナウイルス感染症対策の要となるワクチン接種について、私は1・2回目の接種を希望する市民が取り残されない体制を確認しました。
保健医療部長からは次の答弁がありました。
1・2回目接種は、市内9つの医療機関で継続
実施期間は本年9月末まで
希望者は回数に関係なく速やかに接種可能
紙媒体を含めた周知も継続
デジタル情報が届きにくい市民の方にも接種情報が確実に届くよう、広報川越や紙媒体での周知が今後も必要となります。
経済・生活支援の取り組み
コロナ禍で打撃を受けた市民生活を支えるため、市は次のような施策を実施しました。
子育て世帯生活支援特別給付金(ひとり親・ふたり親世帯)
林間学校・修学旅行キャンセル料補助で家計負担を軽減
中小企業者事業継続支援金で雇用と事業を下支え
キャッシュレス決済消費活性化事業で市内飲食・小売業を応援
2.財政の健全化と行財政改革の推進
総合計画との整合性を保つ行財政改革
市の「総合計画」と「行財政改革推進計画」の関係についても確認しました。
市の答弁は次の通りです。
行財政改革推進計画は、総合計画に掲げる「行政経営マネジメント」の個別計画
毎年の実施計画を見直す際に、行財政改革の考え方を反映
年次ごとのPDCAサイクルで、両計画の整合性を確保
私は、こうした仕組みが実効性を持つよう、成果検証と改善を重ねることを求めました。
歳入確保と事業の見直し
人口減少や税収減を見据え、市は次のような歳入確保・経費削減の取り組みを進めています。
ふるさと納税の拡充(返礼品や募集事業の工夫)
企業版ふるさと納税の推進
市税収納率向上(自動音声電話催告システム導入)
市有財産の利活用・広告収入の拡大
行政手続のオンライン化による効率化
令和4年度の自主財源は、前年度より約1億円増加。特に、ふるさと納税寄附は約1億6千万円増となりました。
市債(借金)の減少と将来世代への配慮
川越市の市債残高は、前年度比で約26億円減少しました。
建設事業債:約12.6億円減(東清掃センター改修終了など)
臨時財政対策債:約13億円減(市税増による財源不足縮小)
借金を減らすことは、将来世代の負担軽減と財政健全化に直結します。必要な公共施設更新は確保しつつ、借金は必要最小限で活用する方針です。
3.アフターコロナを見据えたまちづくり
デジタル行政(DX)の推進
令和4年度は、総合政策部に情報政策課DX推進担当を設置し、予算は約11億8,600万円となりました。
基幹システム運用:約7億6,500万円
電子申請・施設予約システムなど:約4億1,700万円
統計調査:約400万円
マイナポータル連携申請管理システム導入:約4,200万円
今後は、基幹システムのクラウド化によるコスト削減と同時に、AI・RPAなど新技術導入も進めていきます。
教育のデジタル化と学びの保障
市立小中学校ではGIGAスクール構想に基づく一人一台端末の配布が完了していますが、市立川越高校は未整備です。
現状:デスクトップ194台、持ち運び可能端末42台
教育長答弁:「保護者の協力や財政面も含め、高校段階での一人一台端末整備を検討する」
ICT教育の遅れは学習機会の格差に直結するため、早急な整備を求めました。
インフラ整備と防災・景観形成
市民の安全・安心や観光都市としての魅力向上に向け、次の整備も進められています。
下小坂樋管周辺の内水対策
内水を一時貯留し、小畔川にポンプ排水
令和4年度は市道側溝改修で排水経路を確保
連雀町新富町通線の整備
延長約350m、幅員5.6~7.7m
小江戸蔵里と調和した歩行空間を創出
将来的に電線類の地中化も検討
陸上競技場の改修と公認問題
市民スポーツ環境の向上に向けた整備も課題です。
令和4年度は屋外音響設備更新と貯留槽攪拌ポンプ更新を実施予定
ただし、陸上競技場の公認は失効中であり、大会開催に影響
市は財政状況を踏まえつつ、公認再取得を検討するとしています。子どもたちや市民スポーツのためにも、今後の対応を注視していきます。
まとめ:安心と希望を形にする川越市政へ
今回の予算質疑を通じて確認した、令和4年度川越市の重点は次の3点です。
医療・生活・教育の3本柱によるコロナ対策の継続
財政健全化と行財政改革による持続可能な市政運営
DX・教育ICT・防災・景観を見据えたアフターコロナのまちづくり
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